出走予定馬
単勝期待値1超オッズ | 馬名 | 想定騎手 |
1.8 | トップナイフ | 横山典 |
7.4 | ゴッドファーザー | 武豊 |
7.4 | タスティエーラ | 松山 |
29.5 | グリューネグリーン | M.デムーロ |
29.5 | レヴォルタード | 横山武 |
29.5 | ワンダイレクト | ルメール |
29.5 | セッション | B.ムルザ |
29.5 | ヨリマル | 横山和 |
118.0 | アームブランシュ | 吉田豊 |
118.0 | フォトンブルー | 戸崎 |
* 単勝期待値1超オッズとは?
馬の能力をもとに独自に勝率を算出し、勝率に対してどのくらいのオッズなら期待値1を超えるか?を表した値。
実際のオッズを予想するものではないのでご注意ください。
レースについて
弥生賞が行われる中山2000mは4コーナー直後の地点からスタート。1800mと比べると200m後ろにスタートラインが下がって、1コーナまでの長さは405mと十分にあります。外枠でも先行争いに加わりやすいコースです。
スタート直後に最初の急坂があり、2コーナの中間まで緩やかに上り坂を登ります。2コーナーからは内回りコースに入って、3、4コーナは下り坂を降るコースとなります。
直線の長さは310mと中央4場の中でも最短。しかし、最後に高低差2.2mの急坂があるため、上級条件であれば差しも効き易いコースです。
急坂2回に直線も短い内回りコースの2000m。スピードだけでなくパワーやスタミナを必要とする非常にタフなコースです。
次にこのコースにおける血統傾向。
種牡馬として好走の確率が高いのがロベルト系。日本においては一大種牡馬であるサンデー系やキングマンボ系に比べると出頭頭数が少なめですが、勝率10%、複勝率29%という数字は他の種牡馬系統を圧倒しています。
穴として狙いたい種牡馬としてはミスプロ系です。特にキングマンボ系、フォーティナイナー系は人気がない馬の好走率が高く、キングマンボ系は出走回数がトップにも関わらず単勝回収率が98%、フォーティナイナー系は出走頭数50頭中と母数が少ないですが単勝、複勝回収率が共に100%を超えます。
続いて母父傾向。
母父としてはディープ系が勝率10%、複勝率30%と共にトップ。その他のサンデー系なども成績は悪くありません。
種牡馬傾向としてはスタミナ溢れる血統が有利ですが、決め手としてのスピードの血を母系から補足する形で入れてあげる配合が良さそうです。
日本の競走馬はダービーが行われる東京2400mコースに強い、スピードを重視した血統構成が採用されることが非常に多いです。と考えると中山の2000mでは主流とはやや異なった特殊な個性が求められる舞台といえます。
東京コースでスピード勝負に対応できなかった馬の巻き返しや、コースへの適性が高い馬には注意が必要となるでしょう。
本レースの注目馬!
トップナイフ
新馬戦敗北から未勝利戦勝ち上がりに2戦を要し、デビュー後の立ち上がりこそ低調だった馬ですが、オープン入り2戦目の萩Sで覚醒。後続を2馬身ちぎる競馬で圧勝しました。
その後に京都2歳S、ホープフルSでも2着し、実績的には同世代トップクラスといえるでしょう。
ただ、2着した前走のホープフルSは前半1000m通過61.5sというG1にしては相当に緩い流れを逃げて勝っただけです。内容だけを見れば後方から差しての3着のキングズレインの方が上と言えるでしょう。
しかし強い内容だったのは京都2歳S。道中は最内を先行する絶好の位置取りで競馬を進めていましたが、4コーナーで前の馬の斜行に巻き込まれ、一度外に出されて位置を下げることになってしまいました。
そんな中でも直ぐに加速して内を捌いてハナ差2着という競馬は不利がなければ勝っていたとも思える内容で、京都2歳S組の中では最上位の評価を与えても良く、G3レベルよりは一つ上、G2レベルで十分勝ち負けの存在と言えるでしょう。
血統的には父がデクラレーションオブウォー。米国では芝血統ですが、日本では代表産駒にデュードヴァンがいるダートマイルがドンピシャのパワーとスピードの血統。
母のビーウインドはヌレイエフ系xリボー系。ヌレイエフに近い母父を持つのでパッと見マイラーっぽいですが、代表的な産駒には七夕賞や函館記念を好走したステラウインドがおり、ヌレイエフのマイラーっぽさとリボー系のスタミナがバランスよく取れた、力のいる芝中距離で活躍できる血統傾向かと思います。
中央4場の中では力の要る中山2000mが一番良さそうな感じもしますが、それにしてもパワーに偏りすぎな血統です。同コースのホープフルSは開催後半の荒れた馬場状態がプラスにはなっていたと思いますし、今回は高速馬場が出現すると少々割引が必要かと思います。
しかし、逆にいうと雨が降って馬場が渋れば要注目。不動の本命馬の評価としても良いかもしれません。
ゴッドファーザー
新馬戦を3着して、前走は1.6s差の圧勝劇で未勝利戦を勝利したゴッドファーザー。
そもそも3着した新馬戦も好メンバー揃いの一戦で、ここで2着だったチャンスザローゼスは後にアイビーSを勝利。アイビーSでチャンスザローゼスが下したオープンファイアはきさらぎ賞3着の馬ですから、ゴッドファーザーが未勝利戦レベルなら圧勝するのは当然。
ただし、その未勝利戦は恵まれた点が多かったのであまりに高い評価を与えるのは危険でしょう。
まず、メンバーレベルが疑問です。昨年7月のレースから既に半年が経過していますが、出走メンバーの中から未勝利を勝ち上がった馬は未だにゼロ。低レベルなメンバー構成だったと言わざるを得ません。
加えて縦長の展開を逃げての勝利というレース内容は、圧倒的に展開が向いての勝利と言えます。
ゆえに能力を判断するために参考にすべきレースは新馬戦の内容で、チャンスザローゼス、オープンファイアと同程度かやや劣るくらいの評価。G3なら勝ち負けするかもな、というくらいが妥当でしょう。
それでも今回の出走メンバーは例年の弥生賞と比べるとやや低調ですから、上位の一頭に推せる存在です。
血統的には父がシルバーステート。サンデーサイレンスxロベルト系の血統を持つ馬ですが、代表的な産駒であるウォーターナビレラなどを初めとしてマイルでも走れるくらいの馬を出す種牡馬です。
気性的な部分からか先行意識が強い馬が多く、そのあたりから血統の印象の割には距離適正が短めなイメージですね。
母はノッツダルジェント。母父にバゴで、母母はFaily King x サドラーズウェルズの同血クロスを持った欧州色の強い非常に重厚な血統。母方からはかなりスタミナを強調された血統構成です。
上がりのかかる福島1800mを圧勝した点からも、とにかくタフな馬場状態となった方がこの馬にとって良さそうです。
以上より、スタミナとパワーが求められる中山2000mへの適性はあるとみて良いでしょう。ただ、高速馬場でスピードが問われる競馬となれば、パフォーマンスを落とす可能性があります。
タスティエーラ
新馬戦は1000m通過61.3sのスローペースの競馬を着差0.6sをつける完勝で衝撃的なデビューを飾りました。
キャリア2戦目でG3共同通信杯に挑戦し、2番人気に推されるも4着。とはいえクラシック戦線の主役級が集まるレースでしたから、この着順でも十分立派です。
能力の評価のために見ていきたいのは前走の共同通信杯。
中団に控えて直線で大外に進路をとる真っ向勝負。ここでハナ差先着されたのが東スポ杯2着のダノンザタイガー。ただダノンザタイガーは最内枠で馬群に揉まれ、直線進路が全く取れずに追い出しを我慢せざるを得ない競馬。
これに対し、大外をストレスフリーに走って末脚を活かせたのがタスティエーラ。着差はハナ差でしたが着差以上に能力に差がある印象です。ダノンザタイガーは現状G2なら勝ち負けクラスだと思っているので、それよりちょっと下、G3なら勝ち負けクラスという評価です。
血統的には父がサトノクラウン。サトノクラウン自身は芝中距離でG1を2勝した馬ですが、産駒の距離適性はそれよりやや短め。マイラーだった Marju を父に持ち、ミスプロ x Machiavellian のややマイル質の強い血統が産駒には出ているのかもしれません。
母はパルティトゥーラ。マンハッタンカフェxフレンチデュピティの血統。タスティエーラが初年度産駒なので傾向は掴みかねますが、サンデーxフレンチデュピティの母父配合はスピードとパワーを活かす、スプリンターからマイラーまでの色が強い血統背景です。
ゆえに急坂を2回登るパワーの活きる中山コースという部分は良いのですが、距離の2000mは結構ギリギリなのではないかという印象があります。
スタミナが問われる馬場状態となるとちょっと割引が必要です。ただ今回上位にあげた他2頭と比べるとスピード面では分がありますから、状況によっては中心視するべきかと思います。
当日朝段階での予想印!
馬場状態としては内、外はまあまあフラット。馬場はやや中山にしては早い水準も、コースレイアウトを考えるとややタフよりの馬の方が良いでしょう。
展開は小頭数ながらも先行馬が多いメンバー。大外枠に逃げたい馬がいることもあり、ペースは少々読みにくいか。決め打ちするよりは前、後有利どちらの展開にもなりうると想定した方が安全です。
現時点での予想印はこちら。
◎4 トップナイフ
○6 タスティエーラ
▲7 ゴッドファーザー
今回は能力的にはトップナイフが単独一番手だと思います。
ただ、唯一捲れる可能性があるとしたらタスティエーラ。差し有利の展開に思いっきり傾いた場合は、最後差し切れる可能性も。
ゴッドファーザーも力的に2番手集団の評価をしてますが、この馬が恵まれた場合は上にいるトップナイフにも同様に有利なレースとなるはずです。なので勝ち切るまでは厳しいでしょう。
今回はその次にくる馬を探してしまうと、大体どの馬にもチャンスがある気がします。3連系は買い目を絞れないので買いずらいですかね。もし買うとしたら穴馬に流して少額で高配当を狙うしかないかと思います。
買い目は以下のようにします。
単勝: ◎4 トップナイフ
馬連: ◎4-○6,▲7
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