想定オッズ
馬名 | 性齢 | 斤量 | 騎手 | 厩舎 | 予想 オッズ 更新 | 人気 |
---|---|---|---|---|---|---|
レシステンシア | 牝4 | 55.0 | 浜中 | 栗東松下 | 2.3 | 1 |
ダノンスマッシュ | 牡6 | 57.0 | 川田 | 栗東安田隆 | 3.9 | 2 |
ラウダシオン | 牡4 | 57.0 | Mデムー | 栗東斉藤崇 | 6.8 | 3 |
インディチャンプ | 牡6 | 57.0 | 福永 | 栗東音無 | 7.1 | 4 |
ライトオンキュー | 牡6 | 57.0 | 横山典 | 栗東昆 | 11.6 | 5 |
モズスーパーフレア | 牝6 | 55.0 | 松若 | 栗東音無 | 17.2 | 6 |
シヴァージ | 牡6 | 57.0 | 吉田隼 | 栗東野中 | 21.2 | 7 |
ダノンファンタジー | 牝5 | 55.0 | 藤岡佑 | 栗東中内田 | 25.9 | 8 |
サウンドキアラ | 牝6 | 55.0 | 松山 | 栗東安達 | 32.9 | 9 |
ミッキーブリランテ | 牡5 | 57.0 | 和田竜 | 栗東矢作 | 40.8 | 10 |
マルターズディオサ | 牝4 | 55.0 | 田辺 | 美浦手塚 | 42.3 | 11 |
クリノガウディー | 牡5 | 57.0 | ○○ | 栗東藤沢則 | 80.8 | 12 |
レッドアンシェル | 牡7 | 57.0 | 池添 | 栗東庄野 | 101.7 | 13 |
セイウンコウセイ | 牡8 | 57.0 | 幸 | 美浦上原 | 149.6 | 14 |
エイティーンガール | 牝5 | 55.0 | 酒井 | 栗東飯田祐 | 152.7 | 15 |
アウィルアウェイ | 牝5 | 55.0 | ○○ | 栗東高野 | 155.9 | 16 |
アストラエンブレム | セ8 | 57.0 | 杉原 | 美浦小島 | 180.4 | 17 |
ダイメイフジ | 牡7 | 57.0 | 菱田 | 栗東森田 | 223.6 | 18 |
トゥラヴェスーラ | 牡6 | 57.0 | 鮫島駿 | 栗東高橋康 | 230.5 | 19 |
カツジ | 牡6 | 57.0 | 中井 | 栗東池添兼 | 234.1 | 20 |
アイラブテーラー | 牝5 | 55.0 | ○○ | 栗東河内 | 277.6 | 21 |
ウォーターエデン | 牝5 | 55.0 | ○○ | 栗東岡田 | 326.0 | 22 |
メイショウグロッケ | 牝7 | 55.0 | ○○ | 栗東荒川 | 375.2 | 23 |
2歳女王レシステンシア、香港スプリント勝ち馬ダノンスマッシュ、NHKマイルカップ勝利のラウダシオン、東西マイル王者インディチャンプを初めとしたG1馬7頭を含み、今年も好メンバーが集まりました!例年のメンバーと比べると、有力馬にマイルで活躍してきた馬が多く、ここが今後もスプリント戦線で活躍できるかどうかの試金石となりそうです。また、元々スプリント戦線のトップを走ってきたモズスーパーフレアやセイウンコウセイなどは近走パッとしない走りですが、ここでの復活劇が期待されます。新スプリント王者誕生か?それとも古豪の復活劇なるか?この両者のぶつかり合いが注目される一戦となりそうです!
人気馬考察
レシステンシア 1番人気 想定オッズ 2.3倍 牝4 55.0 浜中騎手
2歳時から世代間を相手に力の差を見せており、阪神JFでは積極的な競馬で600m通過33.7の超ハイペースの逃げからの5馬身差勝利はまさに圧巻でした。桜花賞では渋った馬場の中、最後にはデアリングタクトには差されてしまったはしたたもの、番手からしぶとく粘り2着に粘り好走しました。
古馬になって初戦のマイルチャンピオンシップでは休み明けの分、今までのような逃げて引っ張る競馬ができずに8着と結果が出ませんでしたが、阪急杯では同じようなスローの逃げで脚を溜めて快勝し、着実に成長を重ねてきている馬だと改めて感じさせられました。ここはあまり死角がないように見えますが、実はデータ的にみると結構不安なデータがあります。
牝馬かつ4歳馬の成績(過去10年)
1着 | 2着 | 3着 | 着外 | 合計 | 勝率 | 複勝率 |
0 | 1 | 1 | 15 | 17 | 0% | 11.8% |
牝馬 前走阪急杯 1着馬 の高松宮記念の結果(過去10年)
1着 | 2着 | 3着 | 着外 | 合計 | 勝率 | 複勝率 |
0 | 0 | 0 | 9 | 9 | 0% | 0% |
ここでポイントになるのが牝馬という部分です。実は4歳馬全体で見てみると高松宮記念との相性はそれほど悪くなく、過去10年で 3-1-4-29/37 と、複勝率 21.6 % にもなります。しかしここを牝馬に限定すると、勝ち馬は一頭も出ておらず、複勝率も 11.8 % と半減してしまうのです。また驚くべきが、前走快走した阪急杯も、牝馬に至っては高松宮記念の結果に全く直結していません。阪急杯1着馬全体の高松宮記念の成績は過去10年で 3-2-2-34/41 でかなりの好走率を誇りますが、牝馬に限ると勝ちはおろか1度も馬券になっていないのです。近年牝馬の強さを耳にすることは多く、牡馬を圧倒することも多くなりました。しかし牝馬の持ち味はしなやかな身のこなしからくる、スピード、特に直線の一瞬のキレを持ち味にしている場合が多いです。やはり古馬になってから身のこなしが固くなり、しかも1200m戦ではキレよりスピードの持続力を求められる場合が多いですから、たとえ人気でもここでは通用しない、というケースもあるのかもしれません。
ダノンスマッシュ 2番人気 想定オッズ 3.9倍 牡6 57.0 川田騎手
3歳時こそパッとしない成績でしたが、古馬になってからは G2, G3 では1度も馬券圏内を外していない堅実な走りを見せている1頭です。G1ではいまいち結果の出ていなかったこの馬ですが、ついに前走香港スプリントで勝利をおさめ、着実に成長してきている姿を見ることができました。海外帰り、3カ月の休養明けと目に見える不安要素があるこの馬ですが、データを見ると意外とそこは気にするほどのデータではないことが分かります。
前走香港スプリント組(過去10年)
1着 | 2着 | 3着 | 着外 | 合計 | 勝率 | 複勝率 |
1 | 0 | 1 | 3 | 5 | 20% | 40% |
3カ月半休養明け(過去10年)
1着 | 2着 | 3着 | 着外 | 合計 | 勝率 | 複勝率 |
0 | 1 | 1 | 14 | 6 | 0% | 12.5% |
3カ月の休養明けに関しては複勝率 12.5 % と低く見えますが、これは人気のない馬が含まれているだけで、人気1-5以内に絞れば 0-1-1-2/4 と半分が馬券になっているのでそこまで不安視する部分ではないかと思います。スプリンターズSでも今回出走しているメンバー中最先着しており、安定感は抜群の1頭かと思います。勝てるかどうかは能力的に不安な部分もありますが、馬券圏内に来るかどうか、という点では人気馬中最も信頼のおける1頭なのではないでしょうか。
ラウダシオン 3番人気 想定オッズ 6.8倍 牡6 57.0 川田騎手
3歳時にはNHKマイルCでレシステンシアを交わして勝利しており、まだまだ底知れぬ能力を秘めている印象のある馬です。1200m 戦は前走シルクロードSで初めて経験することになりましたが、モズスーパーフレアがやや渋った馬場を 600m を 33.7秒 で飛ばす中で先行する競馬をして3着と、スプリントのスピードにも十分対応できるところを見せつけました。
またこの馬はデータ的な面から言うとかなり買い材料の多い馬になります。レシステンシアのところでもお話ししましたが、4歳馬は高松宮記念との相性が非常に良いです。結果があまり出ていない牝馬を除き、牡馬に限れば 勝率15%、複勝率30% を誇ります。
牡馬、セン馬の4歳馬成績(過去10年)
1着 | 2着 | 3着 | 着外 | 合計 | 勝率 | 複勝率 |
3 | 0 | 3 | 14 | 20 | 15% | 30% |
また前走シルクロードで好走した馬は高松宮記念でも勝率14.8%、複勝率33.3%と同様に好走するケースが多く、シルクロードS3着のラウダシオンもこの条件に当てはまります。
前走シルクロードSで0.2差以内の負け(過去10年)
1着 | 2着 | 3着 | 着外 | 合計 | 勝率 | 複勝率 |
4 | 2 | 3 | 18 | 27 | 14.8% | 33.3% |
1200mの経験も1戦しかなく、ここに出てくるほとんどの馬との勝負付けもついていないこの馬ですから、いきなりのスプリントG1ではやってみなければどこまで通用するかわからないというのが正直な感想です。ですが、未知の魅力たっぷりのでこの馬に賭けてみたい…と思わされる部分も多く悩ましい一頭です…買うのであればもう少し人気を落として欲しいところです。
インディチャンプ 4番人気 想定オッズ 7.1倍 牡6 57.0 福永騎手
一昨年の東西マイルG1制覇の実力馬が満を持してスプリントG1に名乗りを挙げました。陣営サイドからは年を経るごとにスプリント向きの体になってきているとの声もあり、ここでも非常に結果が楽しみな1頭ですね。ただやはり心配なのがどうしても位置取りが悪くなってしまう点です。もともとマイルで活躍していたころから、中団あたりに控えて後半馬群を割って差す競馬が定石でした。更に近2走1400mに挑戦してからは追走すら難しそうで、後方まで下げるしかない競馬が続いています。今回は1200mへの距離短縮 + モズスーパーフレアをはじめとした、一流スプリント馬が先行馬にそろっていますから、今まで以上にいい位置を取るのは難しくなるでしょう。ですので位置取りの悪いところからになるのを前提として、高松宮記念との相性を見てみるとやはり後方からの競馬は分が悪いです。
脚質別の成績(過去10年)
脚質 | 1着 | 2着 | 3着 | 着外 | 合計 | 勝率 | 複勝率 |
逃げ | 1 | 0 | 1 | 8 | 10 | 10% | 20% |
先行 | 6 | 3 | 3 | 28 | 40 | 15% | 30% |
中団 | 3 | 6 | 6 | 64 | 79 | 3.8% | 19% |
後方 | 0 | 1 | 0 | 47 | 48 | 0 | 2.1% |
逃げ、先行では勝率10%以上となっていますが、中団からの競馬となると途端に勝率は1/3にまで落ち、3.8%となっています。アーモンドアイや、グランアレグリアなど相手に勝ち負けをしてきたことを考えれば、インディチャンプの格が抜けていることは間違いないですが、初のスプリントG1で狙うにしては少し不安だな…というのが正直なところです。
ライトオンキュー 5番人気 想定オッズ 11.6倍 牡6 57.0 横山典騎手
昨年のサマースプリントシリーズで大活躍し、一躍スプリント戦線で脚光を浴びた1頭です。前走のシルクロードSでは4カ月ぶりの実戦でしたが、馬場の傷んだ内側を各馬避けるレース運びをしていた中、一頭だけこの馬は内を先行して粘る競馬で2着と、負けて強しの競馬を見せました。ただこの馬の不安要素としては、正直G2、3レベルどまりの馬ではないか、という印象が強いところです。実際にすでに6歳ながらも、G1への挑戦は2歳の時の朝日杯FSと昨年のスプリンターSの2回しかありません。かつそのいずれも0.8秒差、1.7秒差も付けられる大敗を喫しており、地力はそこまでないのかなといった印象です。データ的にもスプリンターズSで大きく負けた馬が、ここで巻き返す可能性は低いです。
スプリンターズS 0.8秒差以上で負けた馬の翌年高松宮記念成績(過去10年)
1着 | 2着 | 3着 | 着外 | 合計 | 勝率 | 複勝率 |
0 | 1 | 0 | 11 | 12 | 0% | 8.3% |
ですが、この馬自体は渋った馬場や洋芝を得意としていますのでタフなコンディションは大歓迎です。馬場のせいで実力上位の馬がパフォーマンスを落とすようなことがあれば台頭してくる可能性もありますので、当日の馬場状態を確認して取捨選択することが必要でしょう。
穴馬候補
今回の穴馬の条件はずばり前走シルクロードS組と、オーシャンS組です。過去10年のデータから、6番人気以内の馬が馬券になったのはなんと前走がこの2つのレースの場合しかありません。
高松宮記念6番人気以下で、前走シルクロードS、オーシャンS組の成績(過去10年)
前走 | 1着 | 2着 | 3着 | 着外 | 合計 | 勝率 | 複勝率 | 単回収値 | 複回収値 |
シルクロードS | 1 | 1 | 1 | 14 | 17 | 5.9% | 17.6% | 190 | 258 |
オーシャンS | 0 | 2 | 3 | 49 | 54 | 0% | 9.3% | 0 | 170 |
ただこの2つのレースからの出走登録馬は今回10頭もいるので、もう少し条件を絞り込んでいきましょう。まずはシルクロードS組から見ていきます。シルクロードS組では過去10年で3頭が人気薄から馬券になっていますが、そのうち2頭はシルクロードSで逃げていた経験のある馬で、その成績は 1-1-0-3/5 と連対率40%の高い信頼を誇ります。となると、ここで該当してくるのは….皆さんもうお判りかと思いますが、モズスーパーフレアです。芝での過去2戦こそ結果は出ていませんが、スプリンターSではビアンフェに競りかけれれたことによって自分のペースで走れませんでしたし、前走のシルクロードSでは馬場の荒れた中京で内を空けて走らざるを得ず、ラチを頼ることのできない逃げ馬には厳しいコンディションでした。昨年の高松宮記念では1着しているように、世代のスプリント戦線ではトップクラスの実力はある馬ですから、ここで巻き返しがあってもおかしくないと思います!
次にオーシャンS組を見ていきましょう。ここでのキーワードは年齢です。高松宮記念6番人気以下で、前走オーシャンS組を年齢で振り分けると、以下のようなデータとなっています。
高松宮記念6番人気以下で、前走オーシャンS組の年齢別成績(過去10年)
年齢 | 1着 | 2着 | 3着 | 着外 | 合計 | 勝率 | 複勝率 |
4歳 | 0 | 0 | 1 | 7 | 8 | 0% | 12.5% |
5歳 | 0 | 0 | 1 | 10 | 11 | 0% | 9.1% |
6歳 | 0 | 2 | 1 | 9 | 12 | 0% | 25% |
7歳以上 | 0 | 0 | 0 | 18 | 18 | 0% | 0% |
やはりオーシャンSから高松宮記念への格上挑戦ということで、多少の上がり目には期待したいところです。ですのでまだ成長度も見込める6歳以下のフレッシュな馬に良績が集まっているようです。この条件に該当する馬はアイラブテーラー、アウィルアウェイ、エイティーンガールの3頭ですね。ここはかなりの人気薄が該当してきました。アイラブテーラー、アウィルアウェイは除外対象ですが、3/24現在ではシヴァージが回避したため、アウィルアウェイの出走が叶いそうです。この3頭はいずれもオーシャンSでは大敗してしまいましたが、このレースは強い前残りの競馬で、後方で待機していたこれら3頭には全く展開が向きませんでした。高松宮記念では前走と比較するとグッと前半の展開が早く、タフになるとは思いますので、前走以上のパフォーマンスが発揮できる可能性は高いでしょう。
さいごに
2021年初の芝G1ということで、実力馬も揃い非常に楽しみな一戦となりました。新スプリント王者の誕生か?それとも現スプリント界のトップホースたちがタイトルを死守するのか?果たして軍配はどちらに上がるのでしょうか!週末が待ち遠しいですね!それではまた!
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