参考レース解説
桜花賞組
当日の馬場状態は絶好で高速馬場。Bコース替わりの初日で特に内の馬場状態がよく、内をロスなく回った馬にとってかなり有利でした。
脚質的には先行馬にとって有利な距離設定では先行馬が来てましたし、逆も然り。比較的フラットと考えて良いでしょう。
ペースは序盤が特に早く、終始淀みない展開に。直線ではややバテ気味でペースが落ちる形となり、タフなレースだったと言えます。力のない馬にとってはかなり厳しいレースであり、ここで好走した馬は能力的にも高いと見て良いでしょう。
1着のリバティアイランドは最後方から直線大外を追い込む競馬で0.2s差の勝利。後方からの馬が軒並み見せ場なしの競馬であったことを考えれば、一頭だけ力が抜けていたと見て良いでしょう。文句なしに桜花賞組の中ではダントツに強く、この組から逆転できる馬を見つけるのは難しいでしょう。
2, 3着のコナコースト、ペリファーニアはどちらも先行した馬ですが、コナコーストは終始最内でロスなく運んだのに対して、ペリファーニアは馬一頭分外を回される競馬。結果はクビ差でコナコーストに軍配が上がりましたが、ラスト1Fの伸びはペリファーニアの方がよく、ここは互角と見て良いです。
4着のハーパーは馬群の中で脚をためる競馬。ストレスのかかるレース内容で最後も内を突く競馬を見せました。ただ、2, 3着の馬につけられた着差は0.3sと大きく、現状力負け感があります。彼らを逆転することは難しいと見ます。
5, 6着のシンリョクカ、ドゥアイズはクビ差の決着。とはいえ終始インをロスなくきたドゥアイズに対して、直線外回しで追い込んでシンリョクカの方が能力的には上と見ます。ハーパーとは0.1sで、展開の恩恵さえあれば逆転できる水準でしょう。
他にはラヴェル、ライトクオンタム、キタウイング、ドゥーラ、エミューがオークスに駒を進めましたが、どれも見せ場なしの敗北。このレベルのメンバー相手では厳しいと見て問題ないでしょう。
桜花賞組ではやはりリバティアイランドが一つ抜けた存在。次点でコナコースト、ペリファーニアまでが狙いたい馬となります。コナコースト、ペリファーニアの能力差はほとんどないと思いますので人気に応じてどちらを上位に取るか選択するのが吉だと思います。
フローラS組
前日の土曜開催では外差し馬場でしたが、日曜は時間と共に内前有利にシフト。フローラSの頃には完全に内前有利傾向の強い馬場状態となっていたと見ます。
馬場自体はかなり高速化しており、1000m通過が60.8sであっても比較的スローな展開であったといえます。
1着のゴールデンハインドは絶好のスタートを決めて楽にハナを奪っての単騎逃げ。そのままの体制で2着以下を寄せ付けずに0.2s差の勝利。展開的に恵まれた感は強いですが、2, 3着の馬も共に展開に恵まれていましたし、馬券圏内の馬同士の比較では一つ上の能力水準であると見て良いでしょう。
2着のソーダズリングは内枠を利して終始内前を確保。3着ブライトジュエリーも先行集団のイン。最後まで特に不利を受けることなくそれぞれ0.2sの差で入線。着順そのままで能力通りとみます。
4着のイングランドアイズは出負けして後方から。最後は後方から懸命に追い込むも3着にクビ差で敗北。とはいえそれなりに見せ場はありましたし、展開やトラックバイアスを考えれば情状酌量の余地ありです。この組相手でも巻き返しの余地はあります。
クラシック組との比較ですが、ここで勝利したゴールデンハインドはデイジー賞、フラワーCと対戦したエミューに2度敗戦を喫しています。そのエミューが桜花賞では見せ場なく10着に敗退しているわけですから、フローラS全体が低レベルと言って良いでしょう。能力比較としてはどの馬も桜花賞組とはかなり差があると考えるべきです。
フラワーC組
不良馬場で開催された中山1800mのレース。相当に時計がかかる馬場状態であり、特に内を通った馬は絶望的で、大外を回した差し馬にかなり有利なレースだったといえます。
1着エミュー、2着ヒップホップソウルはどちらも後方で脚を溜めて、直線大外回しの競馬。展開的には恵まれての好走と言えます。またこれら2頭に関しては着差は0.1sでどちらも能力的には拮抗していると見て良いでしょう。
こちらもクラシック組との比較になりますが、ヒップホップソウルはフェアリーSでは11着に大敗しており、フェアリーSを勝利したキタウイングも桜花賞では全くの見せ場なしで12着。こちらも能力的には桜花賞組と大きく差があると見るべきです。
まとめ
桜花賞と他のステップレースとの比較は既に勝負付けがついている印象が強く、やはりレースの中心は桜花賞組からということになりそうです。
桜花賞組の中ではリバティアイランド1強という評価になります。相手探しという形になりますが、その候補も勝負付けが済んでいる印象。かなり点数を絞った買い方ができそうです。
1点不確定要素としては未勝利、1勝クラスを余裕で勝ち上がってきたミッキーゴージャスでしょうか。戦ってきた相手は弱いですがどれも内容としては圧勝と見て良いでしょう。底を見せていないだけに人気に応じて馬券に入れる選択もありかもしれません。
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